俺の土木遺産-13|天神橋
《 第 13 話 》
俺が浪華三大橋に楽しさ求めてはじけちゃうわけがない!サンシャイン!!
ごきげんよう、卒業と同時に国家資格〔測量士・測量士補〕が取得できる近畿測量専門学校(国土交通大臣登録校)です。
今回のお仕事図鑑は、連載企画「俺の土木遺産がこんなに楽しいわけがない。」です。
※ このページの最下部に、アーカイブがあります。
※ この連載は、平成26(2014)年度メールマガジン登録者向けweb連載を再編集・加筆したものです。
■ 浪華三大橋
前回に続き、今回も浪華三大橋です。
天満橋の西となり、天神橋です。
橋名がそのまま鉄道駅名には採用されていませんが、「天神橋筋六丁目」駅とか「天神橋筋商店街」といったかたちで広く知られています。
■ 木橋から鉄橋へ
初代の天神橋は江戸時代、貞享3(1686)年に架けられたもので、もちろん木橋。
天満橋と同様、水害の度に架け替えられたこと13回(天満橋は6回)。
ついに、明治21(1888)年に鉄橋になります。
天満橋と同様、主要部材をドイツから輸入した下路トラス橋で、橋門には橋名額が取り付けられていました。
この橋名額は、右岸(西側)側に残されています。
■ 現在のスタイルへ
昭和9(1934)年、天満橋より1年早く現在の橋に架け替えられました。
天満橋と同様、第一次都市計画事業の一環でした。
計画ではコンクリートアーチになる予定だったそうですが、地盤が悪いなどの理由で鋼ソリッドリブアーチ橋になったそうです。
長さ211m,幅員22mあります。
現在でこそ、中之島をはさんで堂島川と土佐堀川を三連のアーチ橋で渡していますが、江戸時代には中之島はなく、浪華三大橋では天神橋が最も長く、大阪最大の橋でありました。
※ 江戸時代、中之島の東端は、現在の難波橋付近まででした。
総工費は106万円と記録されています。
当時、食パン1斤が16銭(0.16円)だったそうなので、現在価額にすると10億円以上。
かなりの大型投資だったことでしょう。
大阪の都市計画の基礎となった天満橋は、近隣の天神橋、桜宮橋、淀屋橋、大江橋とともに、平成12(2000)年、土木学会選奨土木遺産となりました。
■ アクセス
Osaka Metro 谷町線/京阪本線・中之島線 天満橋駅から徒歩8分
Osaka Metro 堺筋線/京阪本線 北浜駅から徒歩8分
(参考文献)
・土木学会選奨土木遺産
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